JÓIA
カエターノ・ヴェローゾの1975年のアルバム。
生の楽器がメインで穏やかな、静かな音で構成されている。とてもピースフルな雰囲気。
2曲目は何語かわからない言葉が何度も唱えられながら、伴奏にはカリンバの音が。
3曲目には、歌声と複数のフルートとちょっとしたギターだけで進行する。
9曲目は、ビートルズの「HELP」がカバーされている。
11曲目は、ハンドクラップにハミングで唄いだす。
シンプルに聞こえて、ハーモニー、リズムが複雑に組まれている。
ただ、個々の曲が美しいだけでなく、静かな中での曲の展開も楽しめる。
その3年前につくられた「アラサー・アズール」が、盛り込んだ面白さだとすると、これは研ぎすました美しさ。
ジャケットの絵は、カエターノ自ら描いたものらしく、本人、妻と小さな息子が描かれている。
カエターノの股間の鳥は始め描かれていなかったらしい。
この息子が、いまは多彩なアーティストである、モレーノ・ヴェローゾ。